僕が自らライナーノーツを書くのはこのアルバムが特殊であり、現時点でのザ・ソウル・ミーティングの集大成でもあり、第三者では説明困難かも知れないと思ったからです。
昔から好きだったソウル・ナンバーを色々取り入れるためヴォーカルを入れたのも、そして全員で歌った(歌と言わないかも‥)のもジャズのバンドとしては珍しく、もしかしたら賛否両論になるかも知れません。
普段は僕を始めメンバー全員、色々なスタイルのジャズを演奏していますが、いざソウルミーティングのステージとなると皆一体となって、このスタイルという気持ちで臨んでます。
テナー・サックスのQ・いしかわは、みんなにQさんという愛称で呼ばれてますが、もう80歳に近い歳になります。根っからのバンドマンで、存在するだけでみんながにこやかになるキャラクターを持っています。もう10年以上の付き合いになるでしょう。
このアルバムでは、僕がイメージしてるQさんの魅力がたっぷり出るように選曲しました。ハモンド・オルガンを弾いてる西川直人はまだ30才になったばかり、これから更に期待ができる素晴らしいプレイヤーです。
僕のバンドはオルガン・プレイヤーが酒井潮、宇多慶記、金子雄太、中村新史と変わりましたが西川直人が入ってから4年くらいたちます。ハッタリがなく真面目なプレイなので、将来必ず日本を代表するプレイヤーになることでしょう。
ドラムを担当してる吉岡大輔とは以前にもー緒にやったことありますが、レギュラーとしてはまだ1年ちょっとです。日本人離れした、素晴らしいリズム感とセンスを持ってます。コンテンポラリーなジャズも得意ですが、8ビートをこれだけグルーヴさせることができるのは彼しかいません。実を言うと、今回レコーディングしようと思ったのは彼のドラミングの影響からです。
そして今回のアルバムのコンセプトには、どうしてもヴォーカルが欲しかったので、ピッタリの歌手浅田尚美に参加してもらいました。彼女は今ではボサノヴァとかスタンダードを中心に歌ってますが、もともとはソウルシンガーです。またソウル・ミーティングの準レギュラー・メンバーでもあるので迷わずに抜擢しました。
ここでギターフアンのために付け加えておきますが、今回僕が使用した楽器はギブソンのバードランドとデュアンジェリコのニューヨーカー、アンプはフェンダーのデラックス・リヴアーブです。レコーディングマイクは固めの音になるものを使いました。
<曲目>
1.Permit Me To Introduce You To Yourself
ホレス・シルヴァーの曲でもともと歌詞がついてますが、ここではインストにしました。これからソウルミーティングの世界が始まるよというような雰囲気にピッタリなので1曲目に持ってきました。
2.It's All In My Soul
僕のオーリジナルで前にもレコーディングしてますが、Qさんのテナーで歌って欲しいと思い、別のアレンジで仕上げました。
3.491 Street
これも僕のオリジナルで、今回のレコーディングのために書いた曲。アルバムのタイトル・チューンでもあります。
4.Inner City Blues
マーヴイン・ゲイが歌った有名な曲です。なので、最後はホワッツ・ゴーイン・オンのフレーズを持ってきました。
5.St.Vitus Dance
1曲目と同じくホレス・シルヴァーの曲です。なにしろ僕はホレス・シルヴァーが大好きなんで……
6.More Today Than Yesterday
パティ・オースチンがヒットさせた曲ですが、チャールズ・アーランド、シャーリー・スコットなどのオルガンプレイヤーが好んで取り上げています。
7.Have A Talk With God
ステイヴイー・ワンダーの曲で、キー・オヴ・ライフに入つてます。
8.Knock On Wood
誰でも聞いたことあるR&Bの名曲。4ビートでやつてみました。
9.My Girl
これも誰でも聞いたことあるR&Bの名曲。テンプテーションズが大ヒットさせたのは皆さんご存知ですよね。
10.Put It Where You Want It
クルセイダーズの曲ですが、ギターのために書かれたような感じがします。最後に全員でコーラスをダビングしてみました。楽しかったな。
11.Me And Mrs. Jones
このアルバムに絶対収録したかった曲です。ビリー・ポールの歌を参考にしましたが、彼は実に素晴らしい歌い方してると思います。
色々なジャズがあるけれど、どんな人でも楽しめる、踊りたくなる、泣きたくなる、そういうプレイをするのが僕の目標です。このアルバムもそういうコンセプトで録音しました。
ファンのみなさんありがとう!
高嶋 宏